意味システムと生命システムの本質的差異

 意味システム論では、原理的にベルグソン的な連続的変化つまり持続は存在しない。意味システムの変化は、常に断続的であり、区切りがある。社会システムにおけるコミュニケーションの連接には、区切りが必ずあり、断続的である。また、意識システムにおいても、一つの思考から別の思考にうつるという区切りがあるし、睡眠によって停止することで区切られる。
 
 一方、生命システムは、連続的に変化し、持続するわけであり、即、停止は死を意味する。意識システムも社会システムも、作動と停止を断続的に繰り返すが、それが可能なのは、意識システムの究極的な作動条件である生命システムが連続的に持続しているからである。(意味システム/生命システム)の区別は、(断続/連続)のメタ区別に準拠しているわけである。
 
 オートポイエーシスシステム論は、連続性を本質とする生命体を記述する理論として始まったが、意味システムのように断続的な現象をどのように捉えるのか、これは大きな課題である。
 今のところ、連続性システムと断続性システムの統合については、弁証法的な考え方を利用するしかない。つまり、システム論に弁証法を組み入れることで、この難点を克服できないかと考えるわけである。

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by merca | 2010-05-09 17:45 | 理論
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