ホームレスは減っている! 貧困化社会論は統計的にはウソ。

 ホームレスが増えて社会が貧困化しているという貧困化社会論は、神話である。実は、統計上、ホームレスの数は減っている。7年前に比べてほぼ半減しているのである。
 社会実情データ図録 厚労省「ホームレスの実態に関する全国調査結果」
 http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/2970.html
 
 厚労省のデータによれば、2003年は25296人であったものが、2010年には13124人に減っているのである。これは正しく、貧困化社会論・格差社会論を反証するデータとなっている。
 ホームレスが減っているのにホームレス問題がなぜこんなに取り沙汰されるのだろうか? ホームレスが客観的に減少しているのなら、公設派遣村は本当に必要だったのだろうか? そのような疑問がわいてくる。
 実は、ホームレスは貧困の象徴であり、貧困化社会論を唱える人たちにとってはホームレス減少は都合の悪いデータなのである。
 また、近年、失業率はあがっているにもかかわらず、ホームレスは減っているのである。失業率とホームレスの相関関係は、統計上、全く関係ないことになる。統計から科学的に解釈するとそうなる。統計的事実からは、不景気で失業率があがると、職を失い、ホームレスになるという理屈は反証されるわけである。

 キッセの社会問題における社会構築主義理論で解釈すると、湯浅氏のような活動家たちによってホームレス問題が社会問題(社会責任)として取り上げられ、マスコミで報道され、ホームレスが増えているという印象を人々に与え、社会は貧困化していると、人々が思い込んでいるのである。ホームレス問題は疑似社会問題である。

 これは社会学でいうモラルパニックの一種である。ホームレス問題の報道が増えたことで人々が問題を社会責任として意識化してしまった結果、ホームレス問題が社会問題として構築されたのである。ネットで自己責任説を唱えてみたまえ、たちまちそれは間違っていると非難の嵐がくるだろう。
 湯浅氏の反貧困論の戦略に見事に社会ははまったのである。反貧困論の社会思想としての社会機能には感服する次第である。国策までに影響を与えている。今や自己責任論を唱える人は世間から叩かれるようになったのである。そして、生活保護率は上がっている。反貧困思想の煽りで厚生年金に加入していない老人が生活保護を受けやすくなり。高齢化に伴い生活保護世帯は増えている。
 ともかく、これほどまでに思想=物語が社会に影響を与えた例は近年ない。宮台氏と寺脇氏の成熟社会論という思想による「ゆとり教育」政策以来である。
 統計的事実ではなく、社会思想が社会をつくるという私のテーゼは、反貧困思想によって見事に実証されているのである。私が客観的事実に立脚してホームレスの自己責任説が正しいとか、ホームレスは減っており、社会は貧困化していないと言ったところで、その事実が社会を動かすことはないのである。
 
 それと重要なことをもう一つ。ホームレス化は自己責任であるというのは、次の事実からもわかる。男女という区別からホームレスを観察することで、ホームレス問題が相談力という対人スキルの問題であることが明確化してくる。ここはホームレス問題の盲点であり、みんなあまり気づいていない。
 ホームレスの男女比率は、2010年の統計によれば、男性が12253人、女性が384人、性別不明が487人らしい。ほぼ95%以上が男性であり、女性は数パーセントにしかすぎない。この差異はどこからくるのか?
 それは、女性のほうが人に頼るコミュニケーション能力が高いからである。女性は、離婚して、母子家庭になっても、ホームレスにはならないのである。両親の家庭を頼ったり、友人の援助を受けるための相談交渉能力があるのである。女性は男性よりも、悩みを人に相談する相談力があるので、援助を受ける機会が増えるのである。貧困になっても、相談する女性は生き残り、相談するスキルのない男性は不器用でホームレス化するのである。
 とにかく、ホームレスになる前に、プライドを捨てて相談しまくることが必要であり、これは自己責任の話である。女性はうまく人に相談することでホームレスにならないのに、男性はうまく相談することができず、ホームレスになる。自己責任として、男性ホームレスも人にうまく相談する対人スキルを学びなさいということである。

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by merca | 2010-11-07 21:21 | 社会分析
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