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疑似科学入門・書評予告


 疑似科学批判者の大御所である池内了氏が、岩波新書「疑似科学入門」を出した。この新書は整理され、なかなかしっかりとしているだけに、まともな書評も批判もしやすい。著者は、「疑似科学の社会学」という題にしたかったらしいが、社会学の専門家ではないので、そうしなかったらしい。基本的に、疑似科学問題が社会学の対象であるという認識が認められる。疑似科学の蔓延を社会現象として分析しようとしている。同書には、俗流若者論者に見られるような飛躍が散見されるが、問題提起そのものが間違っているわけではない。
 にもかかわらず、疑似科学の蔓延を研究している社会学者が見当たらない。本来、生粋の社会学者が自然科学者と組んで、疑似科学問題を調査、研修するのが適切だと思う次第である。
 疑似科学問題を社会現象として認識し、社会学の分析に委ねたいというのは、他の疑似科学批判者にも認められる傾向なのか非常に興味深い。

  とりあえず、同著を随時批評したい。
by merca | 2008-04-30 06:39 | ニセ科学批判批判
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