「幸福論」の書評である。
「幸福への設計」を巡って、堀内進之介・鈴木弘輝が宮台真司に挑むというようなかたちで、鼎談は進められている。この本の主役は、堀内進之介であると見た。この人物、以前からブログなどを拝見させてもらい、私も新進気鋭の社会学者として注目していたが、とうとう一般の読者の前に現れたかと思った。三谷武司氏に並ぶ新人・大物社会学者である。 社会学おたくである私は、社会学ブログを放浪し、若手社会学者や院生のブログを常に観察しているが、堀内進之介氏と三谷武司氏は面白い。これから期待できると思われる。加えて言うのなら、北田暁大や太郎丸博も面白い。 いずれにしても、あまたの社会学マニアは、社会学のスーパースターである宮台氏を倒す若手社会学者の登場を待ち望んでいるのである。しかし、読んでいるうちに「やっぱ宮台、そもそも宮台、されど宮台」にならぬように心したい。 まずは、本の帯の三人の顔写真のなかでは宮台が勝っている。一番、旧世代なのに一番若く見える。これはどうしたことか? 「やっぱ宮台!」だと感じさせる先制パンチである。他の二人は地味なサラリーマンにしか見えない。おやじ二人に若い宮台氏が説教しているようにうつる。すでに宮台氏の勝ちだと思った。こういう部分は、枝葉末節なことだと思われるかもしれないが、実は重要なのである。一流の編集者ならすぐにわかることである。本は読まれるのではなく、まずは読者に見られるのである。 ■
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by merca
| 2007-04-17 00:30
| 社会分析
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